2017年 12月 28日
品質認証の一時停止もあり
2017年11月に品質データの改ざんが発覚したMアルミニウムは、品質ISOの審査機関であるJSAから、12月25日に認証の一時停止処分を受けたようです。
JSAは、認証一時停止の理由を「再発防止策の有効性が確認できなかった」として、一時停止の解除には品質管理体制の改善が必要になるとのこと。これは、認証取得している組織が品質管理体制に関する不適合を有している場合、不適合の是正が有効と判断できるまで、審査機関の下す処置として当然のことです。
品質ISOの審査機関はシステムの適合性や有効性を検証するものであり、審査する組織の製品やサービスの品質を保証するものではありません。品質データの改ざんの再発を防止するシステム上の弱点は、JSAによる立ち入り検査では管理体制の不備(不適合)のようでしたから、管理体制の改善を行い、それが有効と判断されるまで認証は停止になります。
Mアルミニウムでは、不正の詳しい内容に関しては「安全性が確認された」としていますが、それを裏付ける説明がありません。製品やサービスの安全性に関する説明は製品やサービスを提供する組織の責任であり、その説明がなされていないのは、トップの説明責任の欠如であり、管理体制が改善されていないと指摘したのは、品質ISOの要求事項から当然のことでしょう。
サンタさん 品質認証 取り上げて