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白髪の旅ガラス

ISO14001:2015規格移行の模擬審査(内外の課題)

 ISO14001:2015規格には、経営者が内外の課題を決定することが要求されています。内外の課題を的確に捉えていない経営者は居ませんから、当たり前のことを改めて要求する規格に対し、審査時における審査員の質問を想定してみました。


審査員;社長、今回も弊社を利用頂き有難うございます。今回の移行審査にあたり、審査に対する社長の要望を聞かせて貰えますか?

社長;審査に対する要望、申し上げても良いものですか?

審査員;勿論です。審査はサービス業ですから、審査結果に満足して頂かなければなりません。まずは、社長から要望を伺った上で審査を進めます。

社長;分かりました。これまで何度も審査を受けていますが、要望を聞かれることなど初めてです。遠慮なく言わせて貰えば、経営改善や業務改善に繋がるアドバイスに近い審査でしょうか。

審査員;アドバイスに近い審査、承りました。他社の事例を紹介しながら、意見交換したいと思います。それで宜しいでしょうか?

社長;それを望みます。ところで、審査員は会社経営の経験がありますか?

審査員;はい。

社長;宜しければ、経営の経験を踏まえたコメントも併せてお願いします。

審査員;分かりました。旨く行かなかった話になりますが、宜しいですか?

社長;それはありがたい。

審査員;まずは、不動産バブル崩壊時のことです。教育サービスは厳しくなり、集客が厳しくなりましたが、それまでのバブル景気の体験が尾を引き、組織を小さくしなかったことです。バブルが弾けるリスクを見越し、新しいサービスを開発しながら、弾けた際に体制を縮小して乗り越えることが必要でした。

社長;それは貴重な体験でした。当社の置かれた現在の状況は、円安や円高の波で材料代や燃料代の変動が大きく、これらに左右されない製品を開発しないといけません。それには、開発要員が必要ですが、育成が難しい。

審査員;社長、価格変動の波と言う外部の課題に対し、それに左右されない製品開発が解決策であり、開発要員の育成が内部の課題と言うことですね。

社長;その通りです。

審査員;外部と内部の課題は明確ですから、これを解決するには、事業の目的に織り込む必要がありますね。

社長;ええ、我が社の目的は、他社に真似できない製品開発を通じ、社会貢献することです。

審査員;素晴らしい。ところで、その目的を環境方針に反映させていますか?

社長;環境方針には、環境配慮型製品の開発と省エネを盛り込んでいますが。

審査員;他社に真似できない製品開発を盛り込めば、どうなりますか?

社長;なるほど、私の悩みが解決される仕組みが動くと言うのですね。

審査員;そう言うことです。


雨音に カエル鳴く声 聞こえたか





by tabigarasu-iso | 2017-05-15 20:12 | ISOマネジメント | Comments(0)