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白髪の旅ガラス

ISO14001:2015規格移行の模擬審査(環境方針)

 ISO14001:2015規格の改訂から2年が経ち、2018914日の移行締切日まで1年余りとなりました。それまでISO14001:2004規格は有効ですが、前者は後者に比べ、経営支援の道具として優れた点が多々ありますから、早目の移行が賢明かと思います。

 どんな点が優れているのか、移行を想定した模擬審査Q&Aで紹介しましょう。

 審査員;社長、環境方針を改訂されましたが、改訂の際に注意された点を説明頂けますか?

 社長;今回の規格改訂の要点を環境事務局に確認したところ、私の役目がリーダーシップとして明確にされたこと、会社の目的に対して環境方針が適切である要求が追加されたことを知りました。会社の目的に整合しない環境方針など、経営者の立場からすれば意味がありません。これまで規格の要求になかったことの方が疑問です。

 審査員;社長の仰る通りです。国際規格は調整の成果物ですから、経営ツールと言いながらも、要求事項に盛り込む内容は妥協の産物に過ぎません。ISO14001:1996規格発行から21年を経て、環境問題の深刻化を鑑み、更に企業経営として効果を上げる観点から、企業の目的と環境方針の適切性等が追加されました。

 社長;審査員を責める訳ではありません。これまで、マネジメントシステム規格と言う割には、本来のマネジメントとの整合を要求する項目がなく、それは導入する側が追加するか否か判断する問題であったものが、今回の規格要求として明確化されたと言うことですね。

 審査員;仰る通りです。貴社の環境方針を拝見したところ、過酷な作業環境から人間を解放する環境配慮型ロボットの開発・製造・販売・保守を通じ、継続的な利益確保を行い、会社経営を存続するとあり、貴社の目的と合致していますね。

 社長;評価頂き、ありがとうございます。

 審査員;今回の規格改訂に対応した点は、環境方針の何処になりますか?

 社長;継続的な利益確保の箇所です。

 審査員;継続的な利益確保と環境目標の関連、説明頂けますか?

 社長;環境配慮型ロボット売上に関する環境目標、それに製造、販売に関するエネルギーや資源など環境負荷を低減する環境目標とすることで、継続的な利益確保に結び付けています。

 審査員;社長、規格要求を適切に活用された素晴らしい環境方針ですね。その実施状況に関しては、後ほど確認させて頂きます。


 休み明け 心静かに 眠り猫

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by tabigarasu-iso | 2017-05-08 11:11 | ISOマネジメント | Comments(0)