2016年 06月 25日
環境ISO:2015経営者の役割
a)環境マネジメントシステム(EMS)の有効性の説明責任。
➡EMSが有効か否か、その説明は経営者の責任であり他人に丸投げできません。
b)環境方針及び環境目標を確立し,それらが組織の戦略的な方向性及び組織の状況と両立。
➡環境方針及び環境目標は,経営戦略や組織の状況に見合ったものにします。
c)組織の事業プロセスへのEMS要求事項の統合。
➡事業プロセスには、設備、人、手順、目標管理があります。これらにEMSの要求事項を組み入れなければなりません。審査専用のEMSを構築している組織では、本業に関する環境側面から環境目標を設定することが必要になるでしょう。
d)EMSに必要な資源が利用可能であること。
➡設備投資、人材育成、必要な資金の提供は、経営者の専決事項です。
e)有効な環境マネジメント及びEMS要求事項への適合の重要性の伝達。
➡経営者は、環境管理やEMSの要求事項を守ることは重要であると伝達する必要があります。
f)EMSの意図した成果を達成すること。
➡EMSの意図した成果とは、環境パフォーマンスの向上、順守義務を満たすこと、環境目標の達成、それに組織の決める利益目標の達成などです。
g)EMSの有効性に寄与するよう人々を指揮し、支援。
➡EMS運用で効果が出るよう部下を指導することです。
h)継続的改善を促進。
➡経営者は、EMSの継続的改善を環境方針で宣誓し、マネジメントレビューで具体的に改善事項を指示することになります。
i)関連の管理層の役割を支援。
➡経営者は、業務目標に連動した環境目標の実現に向け部課長を支援します。
従来の環境ISOは、経営者に対してかように細かな役割を要求していません。当り前の内容ばかりですが、第三者に説明することを好まない経営者にとっては、乗り越えて頂く課題になります。