2016年 05月 18日
姨捨駅
その場所は、月の名所のようです。満月の時期に訪れたならば、月の美しさに魅せられることでしょう。同時に昔話を想い出せば、それなりの年齢の人は自分が山中に捨てられる恐れに背筋が寒くなる。
ところで、姥捨があるなら爺捨もある筈です。同じ思いの人が投げ掛けた質問に、見ず知らずの人が答えていました。働くことの出来なくなった爺は、姥と同様に食い扶持減らしで捨てられる。ただ、爺は姥より寿命が短く、捨てられる前に亡くなっていた。
社会保障制度の整備された現在、爺も姥も山に捨てられることはありません。今や延命治療も進み、自ら身動き出来なくなっても他人の力で生きることは可能です。山に捨てられた時代より幸せかも知れませんが、爺と姥だけ収容する施設は姥捨山に似ているような気がしてなりません。
姥と爺 置き換えて読む 爺捨山