人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブログトップ

白髪の旅ガラス

満席のソバ屋

 空席の目立った往路の車内に比べ、昼食に訪れたソバ屋は大変な混雑振りです。
「何かあったのですかね」
「札所巡りかも知れません」
「若い人が多いようですが」
「映画の舞台になっている所為かも知れません」

 雑談を交わしながら、他の店を探す気持ちもありませんから、暖簾の外で待ちました。
「もしかしたら、先週のテレビで当地が放映された影響かも知れませんね」
「なるほど、テレビの宣伝力は凄いものです」
「その逆もありますから」
「気を付けなければいけませんね」

 漸く席が空いたものの、昼食の休憩時間は残り僅かです。
「何にします」
「すぐできるものにしましょう」
 自分は珍しくカツ丼を注文しましたが、他の方はソバの付いたカツ丼定食を選びました。

 良くしたもので、直ぐに注文した品が卓に並びます。
「流石ですね」
「ソバ屋ですから」
「間違いありません」
 カツ丼の味は、珍しい味噌ダレでした。

 カツ丼の 味で分かった 混む理由
満席のソバ屋_d0052263_94778.jpg

by tabigarasu-iso | 2014-10-06 09:00 | 小説 | Comments(0)