2014年 02月 22日
後釜
ボスの居なくなった住宅街だが、やがて後釜が登場することであろう。それまでは、威張って鳴く猫の居ない静かな夜が続いていた。時に、若い雄の黒猫がボスの真似をして鳴いてみるが、腹の底から唸る技を知らない所為か迫力がない。
他の猫もドングリの背比べで、ボスになりそうな猫は存在せず、争いのない猫の世界が続いている。時に、餌を取り合う小競り合いはあるものの、互いに血を流して争う人の世界とは大違いだ。
先日、これまで見たことのない雄ブチ猫が現れ、仲良く餌を分け合っていた猫達を追い払い、悠然と餌を喰う場面に遭遇する。一見、かつてのボスと瓜二つだが、良く見れば脚が極端に短い。木に上ることは難しく、ボスの後釜にはなれないことであろう。
大雪に 梅の枝先 折れて泣く