2014年 01月 05日
嘘のような話
嘘のような話だから、それを相手に正直に伝えれば、見本を送るから試しに飲んで、嘘か真か試してくれと言う。成分検査も済ませ、しかるべき機関で安全確認もしているそうだ。また、百人近い知人に試飲して貰っているから安心して良いと言う。
その話が正月に相応しく、夢があって面白い。白髪が黒髪になり、薄毛がフサフサ髪になり、体調不良の老人も元気になったと、夢のような話が続く。だが、その温泉を売るのが目的ではなく、温泉に入って貰うのが狙いだと言う。
それには、温泉の温度を数度上げるボイラーと燃料が必要であり、近隣に豊富な林から薪を調達して燃やす想定で、衰退した林業活性の道も考えているようだ。この辺りまで話が進むと、嘘のような話も真実味を帯びてくる。
いつしか座り直し、本気で話を聴いていた。雪が消え、木々の枝先に新芽が吹く頃になったら、温泉の湧く現地を訪れてみよう。そう言ってから、私は旧友との長電話を漸く切った。