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白髪の旅ガラス

芯から温めて

 気を利かせてくれたのか、頭の真上にエアコンの吹き出し口のある席に案内された。暫くすると、身体は温まって都合は良いものの、喉が乾いて仕方ない。持参の飲料水を取り出し、相手に断わってから口に含んだ。

 暫くして、尿意を催し外に出れば、室内の暑さが嘘のような寒気がある。長居は無用と部屋に戻れば、エアコンの直撃を受けて頭の先から腰の辺りまで、寒気を追い出して忽ち温まった。

 それでも、足の先だけは何時まで待っても温まらない。いっそのこと失礼して、椅子の上で胡坐を組めば良いのだが、仕事中に足の裏を客人に見せることも出来ず、考えただけで諦めた。

 帰路の車中も似たようなもの、暖房で顔は暑くなっても足元だけは冷たいまま。かように、朝から晩まで冷え切ったままの足を芯から温めるには、家に戻り炬燵に入るか、熱い風呂に入るか、それとも熱燗で血流を良くするか、何れか迷うことなく全て試みると良い。

 寒風に マスク掛けても 暖取れず
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by tabigarasu-iso | 2013-12-14 00:00 | 随筆 | Comments(0)