2013年 05月 19日
大先輩
かつて、同じ先輩と審査チームを組んだ記憶が俄かに蘇ります。当時、抽象的な発言をすれば厳しく叱られ、冗談など全く通じなかった方ですから、審査前日まで気持は沈んだまま。
ところが、あれほど厳しかった先輩の表情は温和になり、言葉尻に当時の面影は残っているものの、眼の奥に力強さを感じられません。一体どうしたことでしょうか、まさか本人には確認できず推し測るばかりです。
それを見抜いたのでしょうか、先輩は突然自分から告白しました。
「永年勤続表彰をして貰ってから、審査に臨む気持が燃えなくなりましてね」
審査員にも定年があります。永年勤続表彰は定年の予告とも言えますから、黙って頷くだけでした。
あの花は 誰が名付けた ネズミモチ