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白髪の旅ガラス

共通価値の創出

 企業の社会的責任(CSR)は、当初は企業による偶発的な慈善活動の一つとして展開され、次に本業の利益確保を前提とする計画的なCSRへと推移してきた。何れも、業績が悪化すれば社会貢献どころではなくなり、CSRは本業とは別ものとして取り扱われている。

 これに対し、CSRを本業の中核に位置付け、企業が社会的責任を果たす価値と本業が継続的に発展する価値を統合する共通価値の創出(CSV)と言う概念が登場した。何やら難解な言葉だが、温暖化など社会的な問題解決と環境配慮型製品の提供などによる企業の競争力向上を両立させ、社会と企業の双方に価値を生み出す考え方である。

 本業で利益を上げた後に社会的な責任として利益の一部を社会に還元するのではなく、当初から社会の求めるものを探り、環境に配慮した経営計画を打ち立て、環境配慮型の製品を世に送り出すことで社会貢献すると同時に利益も生み出す。

 共通価値の創出(CSV)は、環境保全を図りながら経済の継続的な発展を目指す理想的な姿と言えるだろう。これは、環境ISOの目指すものであり、社会的な責任を経営方針に盛込み、それを受けた環境方針を策定し、本業と環境ISOの一体化を進めることで、CSVの実現は可能となる。

 北風に 枯葉打ち落ち はだか枝
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by tabigarasu-iso | 2012-11-16 09:00 | ISOマネジメント | Comments(0)