2011年 11月 13日
白煙
大宮駅から上越新幹線に乗り四十数分、懐かしさに溺れて色褪せた山並みを飽きずに眺めていると軽井沢駅に着く。在来線で大宮駅から上野駅に行くのと変わらない僅かな時間だから、麦酒をゆっくり楽しむ暇もない。
いやでも、並の山とは迫力の違う浅間山が視界に飛び込む。その頂から上がる白煙は、住んで居る時には当り前であったが、改めて眺めれば近寄り難い恐怖を感じる。
そんな親の気持を知ってかどうか判らないが、隣の子供が声を掛けた。
「あれ、火山の白煙かな」
「ああ・・」
弱々しく、そう答える。
鮮やかな モミジに出会う 二度三度