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白髪の旅ガラス

静かな戦場

 鉄砲の弾が飛び交う戦場に比べ、質疑が矢のように飛び、回答に窮する審査の場は、静かな戦場である。

 その矢が胸を射抜いても、誰も死にはしない。それを承知で、審査員は好きなだけ矢を放つ。だが、的を射ない質問には回答する側が黙っていない。

「只今の質問、趣旨が判りません」
 審査員は相手の資料を確認しないまま、自分の意見を相手に投げ掛けたから、審査ではないと気付いた上での反撃である。

 強気に転じた相手に対し、弱腰になった審査員は質問を変えた。それでも、嫌な雰囲気は会場に残ったままである。

 そんな時には黙って居ないコンサルだが、その場は発言を控えた。こちらが発言しないルールを違反しては、審査側にも負け、回答側にも軽く見られる。従い、回答側に反撃できる能力を認めたら、黙って戦況を見守ろうではないか。

根拠無く 私見言ったら 審査負け
静かな戦場_d0052263_754214.jpg

by tabigarasu-iso | 2011-05-16 07:54 | ISOマネジメント | Comments(0)