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白髪の旅ガラス

それを言ったらお仕舞い

 講師は知らないことを受講生に教え、審査員は基準と現実の相違点を受審者に指摘し、コンサルタントは客人の問題解決を具体的に指導するのが役目。ところが、講師のつもりで話していてもその内容の実態を知らないことが多く、審査員のつもりで審査していても規格と現場の開きを取り上げるばかりでシステムの改善点を指摘することが少なく、コンサルタントのつもりで指導していても、自らの経験談を押し付けるだけのこともある。

 そんなことが無いよう、知らない場合は事前に調べ、経験の無い場合は経験者に聞き、経営者の意向を十分に聞き取る、そんなコンサルタントになりたいと反省することの多い同志の方よ、それなりの経験を核に学んだ知識を相手の仕事に役立つ知恵に変え、客人の笑顔を見るまで工夫しようではないか。

 経験が少なくても、客人の要求を満足させる知恵は持てる。それには客人の本当の要求を知ることが肝心。だが、聞いて即座に教えてくれるものなら苦労はしない。建て前の奥にある本音を話して貰う雰囲気作りが大切になる。

「社長さん、ISO導入の本当の狙いは何ですか?」
 かような質問の仕方では、付き合いの浅い相手に誰が本音など話せようか。
「商売の具合は如何ですか。・・・その中で伸ばしたい商品はどんなものですか。・・・早急に抑えたい経費は何ですか。・・・これから育てたい人はどんな人ですか」
 客人の立場に立ち、優先的に取り掛かりたい事項を聞いてみる。ここで肝心な事は、相手の言葉で話すこと。
「ISOの要求事項では、・・・」
 それを言ったらお仕舞い。

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神棚の スルメ狙って 猫が飛び
by tabigarasu-iso | 2010-01-28 23:09 | 随筆 | Comments(0)