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白髪の旅ガラス

炬燵

 エアコンの温度設定を幾ら上げても、爪先が寒くて仕方ありません。毛布を取り出して膝に掛け、ソファーに足を上げて暖を取るようでは何の為の暖房器具でしょう。それが風ばかり強くて暖まらないのは、天井から上昇しようとする暖かな空気を無理に下へ送るものの、冷たくなった爪先までエアコンの暖気が届かないからです。

「そろそろ、炬燵を出さない」
 椅子の生活に慣れた所為でしょうか、寒い時期には欠かしたことのない炬燵をすっかり忘れていました。ソファー前のテーブルを片付け、掃除をした後で厚手の敷物を敷き、炬燵をセットしてからスイッチを入れ、爪先を入れてみます。

 もうそこから抜け出す気力は失せ、そのまま尻まで送り込み、冷えた身体を暖めることに。エアコンに比べれば遥かに少ない電力で、炬燵は心地良く身体の芯を暖めます。暫くすると額から汗も滲み、エアコンを止めると風の音が消えた室内は物音一つなく、腰から下が暖かいものですから、うたた寝には丁度良い。

 やがて室内の温度が下がり始めて、寒さを感じたところでエアコンのスイッチを入れます。かように、エアコンは室内の温度を一時上げるのに使い、足元は炬燵で暖を取るのが合理的な使い方かも知れません。それに、炬燵は家族の顔が直ぐ傍にあり、家族の温もりも伝えることができるでしょう。

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炬燵ほど 省エネ暖房 ありゃしない
by tabigarasu-iso | 2009-11-24 10:10 | 随筆 | Comments(0)