2009年 10月 05日
霜
かように、自然の現象を人工的に避けようとすれば、電気エネルギーが必要になります。それが、バイオマス発電、水力発電、太陽光発電、風力発電など再生可能なエネルギー源であれば、自然で自然現象を克服することになりますが、化石燃料を燃やして作る電気では、そうはなりません。
同じように、ボイラーを焚いて室温を高める温室栽培では、多量の化石燃料を燃やして、季節に左右されない野菜を育てています。旬を避け、市場価値の高い野菜を出荷するには、工場で電気部品や装置を作るのと同じエネルギー投入も仕方のないことでしょう。
このように、農産物生産で霜を避け、旬を避けようとする限り、自然栽培では必要としていなかったエネルギーが消費されます。付加価値の高い農産物でなければ、収入を上げることができないのが農家の実情ですから、温暖化対策に向けて再生可能なエネルギーへの代替を行政指導で農家に展開することが必要でしょう。
霜と露 温度変われば 入れ替わり